空室対策で一番大切なのは、仲介業者にいかにうまく動いてもらうかで決まってきます。オーナー様や管理会社がいかに「これで決めろ!」「こうしろ!」と言っても、肝心の入居者案内する仲介業者が物件を紹介しなければ決まりません。やはり案内回数が多い物件ほど、決定率が高いです。では、いかに多くの仲介業者に案内をしてもらうか、仲介業者に気に入られる物件にするかが大きなポイントです。オーナー様には耳の痛い、仲介業者の本音のお話です。
仲介業者は広告料・キックバックで動きます。
仲介業者の営業担当の殆んどが歩合制です。やはり自分の実入りの大きいほうに傾きますし、力が入ります。通常オーナー様が支払う広告料は家賃の1ヶ月が相場ですが、オーナー様によっては2ヶ月〜4ヶ月といった例もあります。又、担当営業マンに1万円・2万円といったキックバックをされる例もあります。いずれにせよ、いかに案内をする営業マンのモチベーションを高めるかが1番のポイントです。
家賃・礼金・敷金が相場より少し低めに設定
営業マンもお客様も人間です。同じような条件の物件であれば、たとえ千円でも他の物件より安ければ案内しやすいですし、決まりやすいです。交渉次第で下げる気があっても、よほどいつも決めている仲介業者でしかオーナー様の意向は伝わりません。それなら最初から相場より少し低めで設定してやる方が、案内率・成約率は上がります。
値段交渉は即決で。
案内の殆んどが、土曜・日曜・祝日に集中します。お客様を案内した後、営業マンとお客様で商談中に値交渉があった場合、出来るだけ早くに回答をしてやらないと、値交渉が出来る他の物件に決まってしまいます。ただよほどの場合、常にリアルタイムにオーナー様に確認の連絡は難しいので、募集時、仲介業者に「ここまでなら値下げ可能」「これぐらいの交渉はOK」など、事前に伝えておくのが決定率を上げるポイントです。又、出来れば管理会社に全権を任せ、即答させるのが一番オーソドックスでうまく行く手段です。
空室になったら即リフォームを!
案内前、仲介業者は必ず事前に物件を確認します。その際、リフォームをしていない物件は案内から外れるもしくは当て物にされる確立が高くなります。とにかく空室になれば、即リフォームを行う事です。
リフォームは管理会社に一任
オーナー様がご自分でリフォーム業者に依頼して工事をする話を時々お聞きしますが、余程の大改装やグレードアップでない限り、工事の窓口がオーナー様と言うのは仲介業者は嫌がります。なぜかと言うとリフォーム賃貸の流れ(入居率が高まる内装)から逆行していたり、細かい所に気づかず、見た目だけのリフォームになり、結局は安く工事代金を上げたつもりが最終的には仲介業者の要望を聞いて、工事代金が高くなったと言うことを良く聞きます。一般的には管理会社に任せる方が、仲介業者との折衝(工期・要望など)がスムーズに進み決定率が上がります。
設備が充実していたら決めやすい
マンションの設備が充実していたら、仲介業者が余計な説明をしなくても決まっていきます。特に最近は女性が男性より決定権を握っている事が多い様です。
ファミリーの場合
- TVモニター付きインターホン
- 24時間利用可能ゴミ置き場
- ウォークインクローゼット
- 宅配BOX
- 追い焚き機能
- 防犯カメラ
- オートロック
シングルの場合
- 24時間利用可能ゴミ置き場
- 宅配BOX
- TVモニター付きインターホン
- 無料インターネット
- ウォークインクローゼット
- 防犯カメラ
- 追い焚き機能
などが求められる設備で、1Kやワンルームのセパレート(浴室・トイレ単独)は、当たり前の設備になっています。
又、仲介業者の意見として、会社勤めが終わってからご案内するケースが多いので、照明器具が各部屋に設置されている物件は大変有り難いし、逆に設置されていない物件は決めにくいので、夜は案内を避けたりします。
他物件とのちょっとした差別化によっても、大きく決定率が変わります。
仲介業者は経営パートナー
仲介営業マンとは信頼関係を築き、良きパートナーになっていただくべきです。高圧的な態度、上司口調で命令する、募集にクレームをつける等、決して有益では有りません。もちろん要望事項は伝えるべきですが多くの物件がひしめく中で時によって仲介業者もオーナー様の好き嫌いで物件を選ぶ事もあります。管理会社を窓口にして仲介業者とうまく良い関係を維持し、気持ちよく動いてもらえるよう配慮しましょう。